Swift 3.0でプロジェクトを作る

前回の記事でSwift 3.0をインストールできたと思いますので、今回はそれを使ってプロジェクトを作成してみたいと思います。

Swift 3.0にはSwift Package Manager(以下SPM)というのが組み込まれていて、それを使うことによりプロジェクトの雛形を生成することができます。

プロジェクトの雛形を作る

まず、プロジェクトのディレクトリを作ります。

$ mkdir helloworld
$ cd helloworld

次に、そのディレクトリ以下でSwift 3.0を使うようにswiftenvで設定をします。

$ swiftenv local DEVELOPMENT-SNAPSHOT-2016-05-03-a

これで準備ができました。それでは次にプロジェクトの雛形を生成してみます。SPMのコマンドであるswift buildというのを使います。

$ % swift build --init
Creating executable package: helloworld
Creating Package.swift
Creating .gitignore
Creating Sources/
Creating Sources/main.swift
Creating Tests/

プロジェクトを作るためのファイルが生成されました。カレントディレクトリに以下のようなディレクトリ/ファイルができたはずです。

.
├── Package.swift
├── Sources
│   └── main.swift
└── Tests

各ディレクトリ/ファイルがなんなのかちょっと説明します。

  • Package.swift

    他の人が作ったライブラリなどをプロジェクトで使う場合にその依存関係を書くファイルです。

  • Sources/

    プロジェクトのプログラムを入れるディレクトリです。

  • Sources/main.swift

    プロジェクトのプログラムのメインとなるファイルです。
    このファイルにメインロジックを書きます。

  • Tests/

    テストのファイルを入れるディレクトリです。

ビルドする

この状態でプロジェクトをビルドしてみましょう。ビルドもSPMでできます。

$ swift build
Compile Swift Module 'helloworld' (1 sources)
Linking .build/debug/helloworld

ビルドができました。.build/debug/helloworldという実行ファイルができているはずです。

main.swiftの中身を見るとわかるのですが、実は雛形で生成されたmain.swiftにはHello, world!と表示するだけのプログラムが書いてあったので、生成された実行ファイルを実行すると、Hello, world!と表示されるはずです。

$ .build/debug/helloworld
Hello, world!

今回はプロジェクトの雛形を作ってビルドし、実行するまでをご紹介しました。実際やってみるとけっこう簡単だということがわかると思います。

次回は依存するライブラリを使ってプログラムを作る方法をご紹介しようと思います。